一人掛けソファー物語｜狭室でも自在に寛ぐ3WAY生活

引越直後の小さな部屋。床面積は限られるが、寛ぎは妥協したくない。そこで選んだのが一人掛けソファー。座る・傾ける・横たわるの三様式に変化し、日常の場面転換に即応する。

平日は帰宅後、読書灯の下で直立姿勢。やがて映画鑑賞の時刻になると背を倒し、肘を預けてゆるやかに体圧を分散。週末は日差しを受けて軽く横臥し、短い昼寝で英気を養う。一器多役の設計が、狭室でも余裕ある暮らし心地を実現する。

表地は日常使用に耐え、手入れ容易。高反発の坐面は沈み込み過多を避け、腰部を的確に支持。読書、在宅作業、来客対応まで用途を横断し、生活動線の無駄を削減する。色調は季節のラグやクッションと調和し、室内の印象を端正に整える。

就寝前は簡易寝具として展開。布団を敷き替える手数が少なく、翌朝は折り戻して作業席へ復帰。省手間・省空間・省時間が同時にかなうため、ひとり暮らしはもちろん、家族の共用空間でも有効だ。

今日も扉を開ければ、整然と佇む一台。座って、傾けて、横たわる。暮らしは簡潔に、気分は豊かに。——それが、一人掛けソファーがもたらす日常の新習慣。